商業施設の緑化規制は環境向上につながるのか?_2
1、そもそも緑地規制の本意は?
開発緑地、地区計画最低限度緑地の元にある法律は【都市緑地法】とある。
【都市緑地法】
良好な都市環境の形成を図り、もって健康で文化的な
都市生活の確保に寄与することを目的として、都市における
緑地の保全及び緑化の推進に関し必要な事項を定めた法律
とある。
さらに、条例等によっては「地球温暖化対策」の一環としている。
となると緑地規制の大義は
「健康で文化的な都市生活の確保としての緑地の保全」と
「地球温暖化対策」かと考える。
2、緑地規制の地球温暖化対策としての効果について
まずは地球温暖化について「植栽」の効果としては
「C02を吸収して酸素放出する」効果を見込んでいるとのこと。
簡単なところ、人や機械が発生するC02を
植物に吸収してもらおうとの人間勝手の目算のようだ。
よく見るイメージ図はこんな感じ
ただ、実際のところ
このような状態は時間的横軸(短期)的な状態なので、
植物の一生(時間的縦軸)で考慮した場合は、
C02の排出量=吸収量となるようだ。
つまりは、植物がC02を吸収するのは
光合成(太陽と葉がある時)をしている時のみで
種として土の中にいている時・夜間・枯れた後は
C02を発生させているのみだということ。
要は長期的視点から考えると
植物のC02の吸収は植物自身が発生させる量と同じで
人間様の分まではいくら植栽しても
面倒を見てくれる訳ではないということだ。
植栽でのC02の発生と吸収が同じとするならば、
継続される植栽のメンテナンス(雑草除去に出る二酸化炭素発生等)を考慮すると
植栽に対する生涯C02は発生量の方が多いということだ!
だからと言って
植栽が温暖化抑制に意味がないとはならないが
ここで結論として言えるのは
商業施設等への緑化規制は
「地球温暖化対策」としては大きな対策とはならないということだ。
(CO2対策としてはこのイメージ図の「人間活動」からの排出を
実質的に削減する方がより効果的な対策だと考える。)
*この事項に関しては別ブログで詳細を検討したい。
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