用途地域がダメだからと言って諦めない設計士の話 #4
元県議の方が
言い出し難そうに
「正直、難しい気がする」とのこと。
「そもそもこの街は
立地特性から、今の時代でも人口減少がなく
言わば、放っておいても税金が入ってくる自治体なのです。
なので、そもそも街を変えようという気運があまりない。
付け加えて
住民サービスのレベルも高くない。
地図を見てもらっても分かるとおり
住宅街に行き止まりの道なんてのも結構多い。
道を作るのを途中で止めているということなんです。
それでも税収はある。
いい事業であることは重々理解できるが
用途地域を変えるほどのアクションは取らないだろう。」
これこそ中の人こそが知りえる情報であった。
こちらとしては建替えができれば
・街の防災につながり
・住民も買い物しやすく
・事業者は売上げ増加
と三方良しのいいことづくめと思っているが
そうはうまくことは進まない。
やはり前例主義が幅を利かしているのだ。
正攻法では難しく
首長自身のメリットも必要になるということで
それこそ実弾云々の話だそうだ。
ここまで来ると
担当設計事務所がどうこうできるレベルではない。
他にもできる方法がないか
地権者の同意を取り付けれないか
方々に聞いてくださったり
色々手を尽くしてくださった。
顔が効くとはこのことで
突破の糸口を何個を持ち合わせていて
本当に心強い。
話はここで一旦、引き取るが
現時点で、用途変更は叶っていない。
だが、プロジェクトにおいて
ダメな理由があるからと言ってそんなことでは諦めない。
そんな設計士であることを今後も貫いていく。
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